児童人身売買の惨状を描く衝撃作『サウンド・オブ・フリーダム』 監督が制作の裏側を赤裸々に語る
映画の成り立ちについて、モンテベルデ監督は「この映画は間違いなく使命でした。ある晩テレビを見ていると、児童の性的搾取と児童人身売買に関わるニュースが流れてきて、それを目にした私は眠れない夜を過ごしました。朝になって妻に「このことをテーマにした映画を作る」と宣言し、2カ月かけて脚本を執筆しました。それからWGA(全米脚本組合)に登録し、準備が整った段階で代理人やエージェントに売り込みました」と、自らの思い付きで企画がスタートしたと語る。
映画の基になった人物については「脚本を読んだプロデューサーから『ティム・バラードという元国土安全保障特別捜査官だった人物を知っているか』と聞かれました。知らなかった私は即座に彼を調べ、連絡して会いに行き、実際の捜査の話を聞きました。そして彼の話を参考に少しずつ脚本を推敲したのです。結果、この映画は数年前に起きた救出劇をモデルにフィクションとして描かれています」と明かしている。
そして、本作の北米公開については込み入った事情があった。2018年に撮影された本作は、当初2020年の公開を予定していたものの一度白紙に。そこから3年の時を経て2023年にようやく公開されたという経緯がある。