田中圭が元気をくれる理由「“ポジティブ人造人間”になろうと決めたんです」
それと同時に、監督が思い描いている荒川の居方も探っていました。僕の演じたい荒川と、丸子の対になる荒川、そして監督の脳内にある荒川という三者の一番バランスのいいところはどこだろうというのを段取り(リハーサル)で試しつつ、『ここはもう少し挑戦していいかな』『ここは引いた方がいいか』とさじ加減を見極めていきました」
再会で感じた、高橋文哉の可能性
丸子役の高橋文哉とは、ドラマ『先生を消す方程式。』以来の共演となる。日頃から「受けの演技」に定評のある田中が、本作では次々と仕掛ることで笑いを生み出していく。
「どちらもできないことはないですが、確かに仕掛けるほうが得意ではないかもしれない。ただ、文哉くんとのやりとりに関して言えば、仕掛けるのは荒川からで、それに対して丸子がリアクションをするので、今度は僕が受ける側に回る。丸子と荒川の会話を素直にやっていたら、今回のようなお芝居になりました」
久々となった高橋との芝居。歳月を経て実感したのは、芝居への愛だった。
「あの頃以上に文哉くんがお芝居を好きになったんだなということを感じました。それがすごくうれしかったです。なので、僕としてはなるべく彼がやりやすいように。