田中圭が元気をくれる理由「“ポジティブ人造人間”になろうと決めたんです」
でも、それでいいんですよ。なんにも解決はしていないのに、そうやって『もう過ぎたことなんだから』と言われると気持ちが楽になります」
傷を舐め合われても、余計に沈んでいくだけ。豪快に笑い飛ばしてもらうことで、くよくよ悩んでいたことが小さく思えてくる。
「心が落ちていくことは誰にでもあるし、それは避けられない。だからこそ、簡単に解決はできないけど、どんなマイナスなことも気の持ちようだと思うことで少しでも心の負担を軽くする。そうやって悩みをポジティブに変換する方法を、この18年くらいずっと続けています」
田中圭の明るさは自然由来のものではない。彼が努力と工夫をして勝ち取ってきたものだ。その明るさが決して押しつけがましくないのは、ネガティブになる気持ちもポジティブになる難しさも、彼自身がよくわかっているからなのかもしれない。
エンタメに込めた、優しさと願い
いつまでも若々しさを失わない田中圭も、今年で40歳を迎えた。俳優として確かな地位を築いた今も、精力的な活動ペースは変わらない。根源にあるのは、10代の頃と変わらない芝居への探究心だ。
「単純にお芝居が好きです。僕自身は俳優として何か名誉を得ようなんて欲はない。