2021年8月27日 07:00
『近松心中物語』で対照的な女性を演じる笹本玲奈×石橋静河。いずれも今の誰かに重なるかも!? 『近松心中物語』キャストインタビュー【後編:梅川&お亀】
そういう意味では、すごく人間味のある人物だなと思います。
石橋お亀は裕福な家に生まれていて、そこが梅川さんや遊郭にいる女性たちと違うところなんですけど、だからこそ、エネルギーがあり余っているというか(笑)。
長塚さんは、生を持て余しているからこそ一番最初に死に向かっていってしまうとおっしゃっていましたが、だから、全部の感情を、特に与平衛に対しては、好きも怒りも100%、120%ぶつけていくんだろうし。死に対しても、生きることをあきらめて死を選ぶのではなく、「美しく死にたい!」と、怖いくらいに情熱がありますし。とにかく面白い女の子だなと思っています。
笹本お亀は、現代の女性が見ても応援したくなるような女性ですよね。お亀と与平衛って、常に修羅場なんですけど(笑)、江戸時代の女性とは思えないくらいお亀はバーっと自分の思ったことを言っていて、聞いていてスカッとするんです。またそれを、しーちゃん(石橋)と松田さんが演じるので本当にかわいくて!楽しそうなふたりだな、いいなと思いながら、本読みを聞いていました。
梅川・忠兵衛とはあまりにもテンションが違っていて(笑)、静と動という対照的なふた組だなと思います。