日比谷野音ライブまであと数週間――。結成35周年を迎えるガールズパンクバンド・ロリータ18号の35年の変遷を辿る
結果的に、リセットせずにあのまま続けていたら、今のロリータ18号の状況は作れていなかったとも思うし、まして「野音でやる」みたいな発想にはならなかったと思う。たこち今はすごくバンドが良い状態で、具体的なバンドの活動がない日も、毎日が楽しく過ごせているからいいよね。この感じで野音のライブができればいいなと思っています。
――ドラムがふたりもいるという理由は?
マサヨ「どっちか選べない」という単純な理由なんですけど(笑)、でも以前の私なら、そんな曖昧なメンバー構成は絶対に許せなかった。「バンドはこうあるべき」みたいなものを強く持っていたからね。でも、あの「全員脱退」を経て、「そんなに気張らなくても、自由にやっていいんじゃないか」とも思うようになって。ここまで続けてきたのだから、もう「ヤメる」とか「ヤメない」とかもないし、本当の意味でバンドを楽しめるようになったと思っています。
前代未聞のドラムふたり体制となったロリータ18号(2024年)
35年間の活動を経て、最も余裕がある良い状態に
「35年前の16歳が52歳になったステージを楽しんで欲しい」
野音公演を「冥土の土産にしたい」と石坂マサヨ
――そんな変遷を経て、あと数日で日比谷野外大音楽堂での公演を迎えるわけですが、これはどうしてですか?
マサヨ元々「お客さんの動員を増やしたい」