2021年6月18日 07:00
板垣李光人『青天を衝け』インタビュー「大河ドラマに関われた事実が僕の“自信”に繋がる」
ただ、実写作品は「原作」という正解があって、大河のような時代劇は「歴史」という正解がある。役づくりのアプローチは似ていると思います。
実写作品であれば原作を読んでキャラクターを落とし込みますし、時代劇であれば関連する文献を調べます。今回の『青天を衝け』であれば、昭武が過ごしていた「松戸・戸定邸」や資料館に行くなどもしました。
パリのシーンはグリーンバック「求められる集中力が全く違う」
ーー『青天を衝け』の撮影で印象に残っていることはありますか?
パリのシーンはほぼグリーンバック(合成)での撮影だったので、頭の中で景色を想像しながら演じなければならなかったのが印象に残っています。風や音、匂いなど環境の要素で芝居が乗る部分もあるとすごく感じていて。
例えば、ナポレオン三世と謁見するシーンは、たくさんの人が並ぶ絢爛な宮殿の中、正面にいるナポレオン三世のもとへおずおずと進んでいく。宮殿で撮影するのであれば響く足音を感じたり、たくさんの人を並べて撮影するのであれば呼吸や緊張感が伝わってきたりする。(渋沢)栄一とセーヌ川を歩くシーンも同様です。それらの環境を自分の想像だけで演じなければならない。