次はちひろさんはどんな街で、誰と出会って、どんな台詞を言うんだろうって。これからのちひろさんを見てみたくなるようなラストでした」
そして、有村架純もまたちひろさんを演じることで救われたと振り返る。
劇中、ちひろさんは「私、恋愛で酔えないタチなんだよ」と明かす。人を独り占めしたくないし、されたくもない。もしもそれが恋愛なら自分には必要ないと。誰かを愛し愛されることがハッピーエンドとなることの多い日本の映画やドラマで、恋愛は必要ないと語るヒロインは珍しく、清々しい。
「私自身、ずっとそういうかっこいい生き方をしている女性像を演じてみたいと思っていました」
その言葉の裏には、彼女自身を縛ってきた「清純」や「健気」というステレオタイプからの解放があった。
「今までどちらかというと、いろんな背景がありながらも懸命に生きているような役どころとか、それこそ男性が理想とするヒロイン像みたいなものを求められ続けている気がしていて。
このお話をいただいたときは、そこにちょっと違和感を覚えはじめた時期でもありました。なので、ちひろさんは私にとって出会いたかった役。それこそ救世主が現れたみたいな感じで(笑)。