スターチャンネル放送・配信作品、エミー賞23部門で受賞 『ある家族の肖像』マーク・ラファロのコメントも
ドミニク役を演じている間も、先のことが不安でたまらなかった。撮影中は監督やスタッフ、それに共演者たちとずっと一緒にいたから、その不安から逃れることができた。週末は自宅に帰ったけれど、休みは1日だけだった。金曜の夜に帰宅して、土曜は家族と一緒に過ごし、日曜の朝に撮影現場に戻って、その日に撮影するシーンの台本を20~30ページほど読んで準備をした。そんな仕事中心の禁欲的な生活が続いた後に、突然6週間も家に帰っていいことになったんだからね。僕は途方もなく気の重い毎日が待ち受けていることを知りながら家族のもとに帰ったわけだけれど、その段階でもトーマス役をどう演じればいいのか、まだ分からなかった。あれこれ考えたり試したりして役作りをしてみたけれど、やはりどうすればいいのか分からなくてね。そんな状態のまま、僕は毎日ひたすら食べ続けていた。
デレクに「食べてるかい?」って聞かれたから、「おいおい、僕は52歳なんだぜ。こうやって食べ続けるなんて、いいアイデアだとは思えないね。心臓に負担がかかるだろうから」と言い返したよ。でも彼は、「いいから食べ続けて」と言ったんだ(笑)。
デレクに「トーマス役をどう演じればいいか分からない」