2022年6月28日 07:00
“あの時の作品”として記憶していただけたら 海宝直人×西川大貴 コンセプトアルバム『雨が止まない世界なら』発売記念インタビュー【後編】
そこをクリアするために、自分なりに課題を設けて練習していて。音の高さ、強さ、リズム……すべてにおいて、急き立てられる感じがする音楽ですね。
海宝曲のエネルギーが本当にすごいよね、どのキャラクターにしても。歌稽古をしてても、求められるのはとにかく「出す出す!」ってこと(笑)。しんどいけど、でもベトナム戦争の時代を生きてた人たちのテンションを表すために、必要なエネルギーなんだと思います。
西川そうなんだよね、今のうちらとは全然違うところにいる人たちの話だから。
海宝本当に、みんなが非日常の感覚だからこそ起きたお話。音楽もそういう、平和な時代から見ると異常な状態にあることを表してるんだよね。
西川そうそう。でも中にいる人たちにとっては、その異常が“当たり前”になってるわけで。そう見えるところまで、ボーカルも芝居も持っていかなきゃいけないと思ってます。
極限状態が“当たり前”の異常さが伝わるように
――海宝さんがトゥイは大変と仰っていたのは、具体的にどういう……?
海宝トゥイは基本的にこう……発狂してることが多いので(笑)。クリスは前半、やんわりラブソングな瞬間もあったりしますけど、トゥイは常に“面で押してくる!”みたいなキャラクターじゃないですか。