くらし情報『裁判、それ自体もひとつの“事件”。名作を現代によみがえらせる『連続ドラマW 事件』で椎名桔平が法廷に立つ』

2023年8月16日 12:00

裁判、それ自体もひとつの“事件”。名作を現代によみがえらせる『連続ドラマW 事件』で椎名桔平が法廷に立つ

この裁判は菊地にとって、自分との戦いでもあります。

──悩む菊地の姿が、“人が人を裁くこと”を問いかけているようにも思えました。

椎名難しいですよね。今の裁判の在り方が最終形なのかというと、そうでもない気がしますし。例えば人間の力を介入させず、AIが裁くのも不条理な気がします。決定権を持つ少数だけじゃなく、もう少し広げた中で意見交換して客観的な判決を下す裁判員裁判が現段階におけるベターな手段なんでしょうけど、裁判官も裁判員も人間ですから。偏見を持つこともあれば、勝手な印象を持つこともあると思います。

何が公平で、何が客観的なのか。
人が変われば判決も変わってくるし、判決を受けた人の人生も変わってくる。「裁判もひとつの事件なんだ」という菊地の台詞に、それが集約されている気がします。

リアルなセットでリアルな感情をぶつけ合う。これに勝るものはない

裁判、それ自体もひとつの“事件”。名作を現代によみがえらせる『連続ドラマW 事件』で椎名桔平が法廷に立つ


──WOWOWの「連続ドラマW」と椎名さんの付き合いも長くなってきましたね。

椎名今ではNetflixやAmazonも良質なドラマを作っていますが、「連続ドラマW」はそのはしりとも言えるんじゃないかなと思います。20周年を迎え、熟成されてきた感もありますし。

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