「私、落語も好きだけど 落語家が好きなんだな」古今亭雛菊インタビュー
落研の先輩の『目黒のさんま』が初めて聴いた落語でした。当時“ぴっかり☆”だった(蝶花楼)桃花姉ちゃんの名前は知っていたので江戸川落語会を観に行って、師匠古今亭菊之丞がたまたま登壇されていたんです。そこで「すげえな」と思った。そのあと浅草演芸ホールに行ったらトリが師匠菊之丞で。直感で「この人だな!」と思って「落語家になろう!」と決心して、その日に出待ちしました。まずは「親に話してきなさい」と言われて、親の了承を得て再度行ったときに、師匠は普段弟子入り志願は喫茶店で話を聞くのですが、私なぜか初回から師匠のご自宅に行きまして。のちほど訊いたら「なんかこいつだけは家入れちゃったんだよね」って言われました(笑)。
入門したときは兄弟子が居たんですけど、すぐ居なくなっちゃったもんで。
破門になったらやりたいことはないので必死に食らいつきました。最初に言われたのが「俺は(古今亭)圓菊の家で志ん生の修業をしたから、お前も志ん生の修業をさせる」と。このご時世で怖い師匠も少なくなったと言われる中、毎朝通って見習いの期間も厳しく修業させてもらって、そこが優しさだなって感じてます。今、なんでも楽しいんですよね。