岩谷翔吾、親友・横浜流星と二人三脚で叶えた作家デビュー「ただただ流星と一緒に面白いことがしたかったんです」
――この『選択』は、お友達である横浜流星さんが着想に関わっているそうでますね。
最初は同級生のノリというか、遊び感覚だったんです。今や流星は来年の大河ドラマの主演俳優。彼が国民的俳優に駆け上がるまでの数年間を、僕もずっとそばで見てきました。そこには、いろんな葛藤もあったと思うんですね。だからこそ、「今、どういう役をやりたいの?」とフラットに聞いたら、流星がこの『選択』の背骨となる部分の話をしはじめて。それがめっちゃ面白くて、「じゃあ書いてみる?」って、本当に軽いノリからのスタートでした。
――主人公の亮は、劣悪な家庭環境に生まれ育ち、ある選択から特殊詐欺グループの一員へと身を堕としていきます。
読んでいて、自然と横浜さんの姿が想起されたのですが、やはり岩谷さんとしても横浜さんをイメージされていたんですか。
そうですね。亮については、書いているときからずっと流星の声で脳内再生されていました。流星自身も役者としてこの作品を捉えていて、演技プランまでしっかり頭の中で出来上がっていたんです。まだ僕が書いていないシーンも、先に流星が「まずここで腕を掴んで、次に振り返ったときに、こういう台詞を言って…」