岩谷翔吾、親友・横浜流星と二人三脚で叶えた作家デビュー「ただただ流星と一緒に面白いことがしたかったんです」
大きな転機はコロナですね。コロナでライブが世の中からなくなって、表現する場を失ったことによって自分の存在意義というものと改めて向き合わされました。そのときにブログの延長みたいな感覚で自叙伝を書いてみようと思いついて。最初は小説を書こうという意識ではなかったんですよ。そこから作家の三浦しをんさんとご縁がつながりまして。今だと怖くてできないんですけど、自分の書いたものをしをんさんに読んでもらったんです。
――え!あの三浦しをんさんにですか。
本当、無知だからできることですよね(笑)。
ただの素人の文章の羅列だったんですけど、普段から一流の文体しか目にしていないしをんさんにとってはそれが新鮮だったのかもしれません。めちゃくちゃ面白がってくださって、そこからやりとりが始まりました。この『選択』も4年前のまだプロットの段階からしをんさんに読んでいただいていて。地の文を書く際の三人称の書き方とか、小説を書くうえで基本的なことを丁寧に教えていただきました。
――なんと贅沢なレッスンでしょう(笑)。
本当ですよね(笑)。しをんさんからありがたい言葉をたくさんいただいて、『選択』を書いてる最中も迷ったらしをんさんの言葉をよく読み返していました。