「人間は基本、皆しょうもない」森田剛×赤堀雅秋が初タッグで挑む舞台『台風23号』に迫る!
だから多方面に迷惑をかけているのは重々承知で(笑)もう少し台本を粘らせてもらっています。
タイトルも、毎回物語が決まる前になんとなくインスピレーションでつけているんです。その時の自分の、世の中に漂う空気に対するモヤモヤした気持ちを反映しているのだと思いますが……。自然の猛威というか、畏怖というか、また社会に対する自身の虚無感とか、それらを何か乱暴に、暴力的にぶち壊してやりたいという気持ちとともに、それでも人間の営みは愛おしい、といった面も見せていきたいんですね。
――リアルな台風に翻弄される市井の人々、といった短絡的な想像とは違うと。
赤堀いや、台風は来ないかもしれないし、それるかもしれないし、分からないです。もしかしたらもっと抽象的な意味合いの、いわゆるメタファー的なことなのかもしれないし。実際に台風の猛威によって、人々が右往左往して……という描写を書くつもりはないんです。
――台本はいまだヴェールに包まれたままで出演を快諾された森田さん、その決め手となったのは?
森田赤堀さんとご一緒できる、それが一番大きかったです。赤堀さんの作られた映画や舞台、また赤堀さんが出演している作品も観て来ているので、このキャストで赤堀さんの書くモノをやれるなら、どんな内容のものが来ても、苦しいし、楽しいだろうと。