「人間は基本、皆しょうもない」森田剛×赤堀雅秋が初タッグで挑む舞台『台風23号』に迫る!
そこは堂々と、どうでもいい話をやりたいなと思っています。
――作者の言う“どうでもいい話”に、観客は毎回ボディブローのようにじわじわ染み渡る衝撃を受けています。今回もどんな体感が待っているのか、楽しみです。
赤堀演劇にはいろんな種類があって、賑やかで観ていて楽しい舞台もたくさんあります。その中で、舞台上の僕らがそこで一生懸命に生きているだけ、ただそれだけの瑣末な描写を観て、こういう演劇もあるんだなと、森田君や間宮君のファンの方々に新鮮に楽しんでもらえたらいいなと。
森田そうですね。僕のことを長く応援してくれて、僕の舞台を観に来てくださるお客さんは、結構舞台に限らずいろんなものを観ている方々のように思うんですね。だからと言ってその方達に向けてやるという考えはないですし、赤堀さんの作品のファンの方や、初めて僕や間宮君を見るという方にも、どう見られたいと意識することは何もないんですよ。
こうしようとか、こう見られたいとかいう考えは僕にとってはすごく邪魔なものだし。自分としては赤堀さんのやり方にしっかりついていけるようにする、それだけですね。舞台上で、その役としてどう存在するかが大事だと思っているので。