2022年10月20日 18:00
じわじわと感動し力が湧く作品が当たる、そんな演劇界を作りたい ホリプロ堀義貴会長×梶山裕三制作部長に聞くミュージカル『バンズ・ヴィジット』の魅力
、仲介してくれている会社から何作か紹介されたうちのひとつがこの『バンズ・ヴィジット』でした。その時点ではA4用紙2枚ほどの資料しかなく、僕は原作映画も観ていなかったんですが、とにかく話が面白そうだと。イスラム国の話題が世界を席巻していた時に、エジプトの警察音楽隊がイスラエルで迷子になる話をミュージカルにするなんて、アメリカ人はすごいなと思いましたよ。
――出資される作品は、会長おひとりでお決めになるのですか?
梶山候補を絞る段階では僕らが吟味をしますが、決められるのは会長です。多分、僕らに責任を取らせるのはかわいそうだと思ってくださってのことではないかと(笑)。
堀いや、僕のところに持ってくるのは、現場で決め兼ねてるからだろうと思うんですよ。出資に限らず、オリジナル作品をやるかやらないかの判断もそう。『フィスト・オブ・ノーススター』の時もそうだったけれども、聞かれたから「やるでしょ」と言っただけなのに、僕の言葉を錦の御旗のように持って帰ろうとするところがある(笑)。
梶山“ホリプロ作品”として上演する以上、会長のところにも「なぜこれをホリプロで?」というお話が行くでしょうから、決める前に一応聞いておこうと(笑)。