吉沢亮の“自信を保つコツ”「死ぬほど準備する。本番になったら忘れます」
攻めるお芝居よりも、難しさがありました」
一口に「受ける芝居」と言っても、さまざまなバリエーションがある。戦場で起こったこと、それに伴う変化を前にして、どんなリアクションを示すか。一辺倒にならないよう、差異をつけるのは大変だった、と吉沢は撮影当時を振り返る。
「嬴政の立場を考えると、彼の熱量は、戦場で命を賭けている彼らの熱とは別物なんです。でも、やっぱりどこか、彼らと対等でなくちゃいけない。自らが体験しているわけではないけれど、状況にのめり込んでいるお芝居をしなきゃならないというのは、相応の難しさがありました」
2024年は、吉沢にとって30歳を迎えた年でもあり、デビュー15周年を飾る節目でもある。多くの作品や役柄を経験してきた過程において、役作りのアプローチに変化はあったのか。
「大河ドラマ『青天を衝け』(2021)の撮影に入ったころから、変わった感覚があります。
それまでは、どちらかというと、事前に動きを決めていたんです。自分のなかで『このシーンはこういう感情だから、目線はこう動くかな』とか、前もって全部決めていて。でも、大河ドラマを経験してから、ただ『その場にいる』ようになりました」