くらし情報『『CROSSING CARNIVAL'20』オンラインライブで感じた、今までにない“親近感” コロナ禍以降のエンタメの可能性』

『CROSSING CARNIVAL'20』オンラインライブで感じた、今までにない“親近感” コロナ禍以降のエンタメの可能性

ちなみに配信中は、Twitterと連動した「ライブチャット」にリアルタイムで感想などを書き込めるため、オンライン上ではあるものの「この場を共有している」という気持ちを味わうことも出来た。

TAM TAMのような作り込んだ映像がある一方で、次に現れたシンガー・ソングライターMomは、自宅(?)の壁を背にアコギ1本で弾き語りをするという非常にシンプルなもの。しかもケータイで撮っているのか縦長の画角で、その手作り感、プライベート感たっぷりの映像には、普段のライブよりもグッと距離が縮まったような気さえした。そういう意味では、羊文学のボーカリスト塩塚モエカが、ポストカードなどが壁に貼られた自室でアコギを抱え、床に座って時おりカメラに視線を落としながら切々と歌う様子や、君島大空が(おそらく)自室でアコギやキーボードを弾きながら歌う、そのパフォーマンスの後ろでしとしとと降る雨の音が漏れ聞こえてくるのにも、今までにない親密感を覚えた。突然降りかかってきたコロナという脅威に対し、アーティストの誰もが暗中模索で始めたオンラインでのパフォーマンスだが、そこには何か新たな可能性が広がっていることを感じさせるイベントだった。

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