PURIKURA MIND・石ツ瞭斗インタビュー「もっとエンタメをやらなくちゃいけないと思ってます」
「Helpless」という青山真治監督の映画があって。“北九州サーガ”の第1作なんですけど、本当に救いがない映画なんです。ウチのギター(喜多村勇也)も北九州出身で、“バンドで成り上がりたい”みたいな感じで上京してきて。ドラムの川島(攻)もベースの高橋(遼真)も、たぶんすごい夢を持ってバンドをやろうとしているし、めっちゃ覚悟を持って踏み出していると思うんですね。希望があるからそれが出来たと思うんだけど、「そんなの全部ありえないぞ」ってちゃんと言っておきたくて。自分もそうで、バンドをやったり歌うことに意味なんかないし、上手くいかないってわかってるけど、それでも1%の可能性を掴むためにやってるんだぞっていう。
――でも、「諦めたい夜」では微かな希望も歌ってますよね。
じつはこの曲、前にやってたバンドのときに書いた曲で。
当時はバンドをやってるのがきつくて、もう全部捨てたい気持ちになってて。でも、PURIKURA MINDを組んだ後「そしたらまた/明日の朝に会おう」という歌詞が書けた。それってたぶん、僕が初めて書いたポジティブな歌詞なんです。「それでもやりたい」ということを言えた曲になったし、だったらこのバンドで録りたいなと。