「北アルプス国際芸術祭2024」11月4日まで開催中 10月12日からは「マームとジプシー」の野外公演「equal」の上演も
視聴覚教室で、仁科三湖に伝わる巨人「ダイダラボッチ」の伝説を題材としたフェイクドキュメンタリーを上映しているのは小鷹拓郎。大町市の職員や市民、専門家などの「証言」を盛り込み、虚構と現実を行き来しながら、「伝説の巨人」がこの地にもたらしたものを浮かび上がらせていく。
マリア・フェルナンダ・カルドーゾ《Library of Wooden Hearts》
小鷹拓郎《ダイダラボッチを追いかけて》
ヨーロッパを中心に活動し、世界のライトアートを牽引する千田泰広は、かつて教室だった場所を暗室にし、網膜や脳を介することで無数の光の波を体感させるインスタレーション展開。原倫太郎+原游は、カフェと遊び場とが一体となった憩いの場をプロデュース。大町をテーマとした立体すごろくが縦断するカラフルな空間では、軽食やドリンクなどを楽しむこともできる。
千田泰広《アフタリアル2》
原倫太郎+原游《大町北高双六カフェ》photo:Hirabayashi Takeshi
■東山エリア
大町の市街地の東側、豊かな里山が広がり、この地に暮らす人々の日々の営みを体感することができる東山エリア。身近な自然や気候に思いを寄せ、主に保存や記録が可能なガラスを使った作品を制作している佐々木類は、かつて麻の産地として栄えた美麻地区にある1698年築の茅葺き屋根の民家「旧中村家住宅」