2021年10月13日 12:00
小泉今日子×上田ケンジ、盟友ふたりの新ユニット「黒猫同盟」が2021年に始動した理由
それで、私たちはどういう仕事なんだっけ?と思うと、そういう時に、人の心を少し慰めたり、少し楽しくさせたり、少し元気にさせたり、っていうことができるかもしれない仕事だったな、と。今は歌う意味があるぞ、意味があればできるな、って思えたんです。それで、この作品のリリースのことでやり取りをしていたビクターさんに、「配信ライブっていうのにチャレンジしてみたいと思っているんだが」って言ったら「やりましょう!」という話になって。
上田:最初に呼び出された時も、その話になって。「歌う理由が見つかった」と言われた。今だからこそ、楽しいことを大人がやっている、っていうのを、ちゃんと観てもらって、聴いてもらって、感じてもらう。「あ、こういう人たちもいるんだから、もうちょっと笑って暮らそう」みたいなことに、僕自身も気づいたっていうか。だから僕も、今まで自分がやってない音楽を作れたんだと思うし。
小泉:ちょっとした心の余裕みたいなものは、大人が担う、大人が見せる、っていうことが、あちこちで起こらないと。我々だけじゃなくて。我々が元気にできるのって、同世代とかちょっと下の世代がメインになるけど、その人たちが今、会社や家庭の中で大きな役割を担っているとすると、その人が元気になれば、また複数の人が元気になる、っていうような感じで。