『ほんとうのハウンド警部』山崎一×吉原光夫×鈴木浩介インタビュー
鈴木ずっと同じ役者さんの稽古を見られるということで、山崎さんが役ごとにどういうアプローチ、どんな変化をしていくかを僕が日本で一番見れていると思います。本当に僕、ラッキーな男だなって。
山崎いや、それは僕も同じだよ。
鈴木役ごとに本当に全部違うから、それぞれ別人が現れてくるんですよ。こんなにもいろんな引き出しをお持ちなんだ……って。
吉原僕はKERA版の『どん底』で一さんの存在を初めて認識したんですけど、そこから「あ、これも出てる」「また一さん出てる」って追いかけるようになって、他の俳優さんを通じても一さんのことを知って。その方と前回の『23階の笑い』でご一緒できて、しかも読売演劇大賞の最優秀男優賞を受賞されて……自分が客席で見ていた俳優さんと共演して、受賞されたことが本当に嬉しすぎて、無駄に「おめでとうございます」ってたくさん言っちゃいました(笑)。自分が嬉しくて。
鈴木俺も嬉しかった! そんなに他人の賞って嬉しくないけど(笑)、山崎さんに関しては本当に嬉しかったですよね。
吉原一さんも浩介さんも、僕にとってはすごく達者な俳優さんで、いろんなことを瞬発的にこなしたり、感覚的にやることができて、僕は器用な方ではないので、いろんなことをやるのに時間がかかるんですが、そんな時、おふたりのお芝居は情報量がものすごくあって、本当に勉強させてもらっています。