2024年2月29日 07:00
加藤和樹×田代万里生 「みんながお互いに支え合わないと成り立たない」稽古場から見えてきた『カム フロム アウェイ』の魅力
(撮影:You Ishii)
アメリカ同時多発テロ「9.11」の日、カナダの小さな町で実際に起こっていた奇跡を描くブロードウェイのヒット作、『カム フロム アウェイ』。テロの発生によりアメリカに着陸できなくなった飛行機の乗員・乗客と、人口の倍近い人数を迎え入れることになった町の住人、計100近い登場人物を、たった12人の出演者が演じ分ける趣向のミュージカルだ。待望の日本初演にあたって集まった空前の豪華キャストより、同年生まれで親交も深い加藤和樹と田代万里生に、稽古場の様子や本作の魅力を語ってもらった。
“稽古”ではなく“訓練”、体に叩き込むしかない
――おふたりのミュージカルでの共演(競演)は、2021年の『マタ・ハリ』と『ジャック・ザ・リッパー』以来となりますね。
田代そうですね。和樹君はいつも僕より先に台詞を覚えていたので、困ったら和樹君のほうを見ると口の動きで教えてくれて、“歩くプロンプ”みたいでした(笑)。
加藤あははは! ただ今回はもう、いっぱいいっぱいですね!
田代そう! こんな和樹君、初めて見たと思って。いつもだったらほかの人の台詞と立ち位置まで全部すぐ覚えるのに、今回はまだテンパってるから、和樹君も人間だったんだなー!って(笑)。