くらし情報『大野和士が新国立劇場《ボリス・ゴドゥノフ》を語る ──人間の内面を巧みに描く、天才ムソルグスキーの大傑作』

2022年11月15日 12:00

大野和士が新国立劇場《ボリス・ゴドゥノフ》を語る ──人間の内面を巧みに描く、天才ムソルグスキーの大傑作

演出家としての多面的な手腕を、この《ボリス・ゴドゥノフ》でも見事に発揮していると思います」

大野和士が新国立劇場《ボリス・ゴドゥノフ》を語る ──人間の内面を巧みに描く、天才ムソルグスキーの大傑作


「私の知人のひとりは、今回は5公演のうち4回見に来ると言っています。1回よりも2回、2回よりも3回見たほうが、舞台と音楽の関係、演出と音楽の解釈が作品にどう作用しているかがわかるわけですよね。1回目には視覚的な要素にすごく心を奪われたという方が、2回目には音楽的な深さのほうが心に残ったというような場合もあると思います。もちろん、1回見ていただくだけでも楽しめるように、舞台も音楽も、私たちみんなが頑張るということは間違いないですけれども(笑)」

11月6日(日) に劇場ホワイエで開催された「オペラトーク」では、パネリストとして招かれたロシア文学者の亀山郁夫と元外交官で作家の佐藤優の両氏が、「この時期にこのオペラの上演は世界的事件」(亀山)、「大野さんは勇気がある。政治的な戦いの中で、人間の共通の言葉を見つけることができる」(佐藤)と、ともに上演への驚きとその意義を語った。

「その点で言うと、日本でこれを上演できるのは、日本人の懐の深さがあるんだと思います。このロシアの物語をやるということは、現実として当然、いま起きているさまざまな政治的な問題と関わってきます。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.