くらし情報『入江悠監督が『AI崩壊』で描く令和時代の新たな逃亡劇』

入江悠監督が『AI崩壊』で描く令和時代の新たな逃亡劇

「それはもう大変でしたね。日本って撮影させてもらえない場所が結構多くて、一般道を何日も封鎖したまま、そこに車を何百台も置いて撮影するなんてこと、通常では考えられない。今回は、たまたま名古屋の駅前の公道を貸してもらえたから実現できた。おかげで、従来の日本映画にはないスケールの画を撮ることができました」

そんな大規模な撮影に、主演の大沢たかおも意気軒昂の表情だったという。

「道路いっぱいに並んでいる何百台もの車を見て、『ここまでリアルにやってくれたんだ』と。映画は、嘘をつけない。そういうひとつひとつの積み重ねで、役者のみなさんの芝居の熱も変わってくる。その熱量がスクリーンから伝わったらうれしいですね」

AIの発達が、従来の逃亡劇のあり方を根底から覆した。
では、テクノロジーの進化は映画撮影の現場にどんな革新をもたらしたのだろうか。

「CGの技術はすごい進化を遂げていると思います。今回で言えば、アナログでやっていることも多いんですけど、たとえばモニターに表示されるパソコンのプログラムとか、CGの力を使っている箇所は全部で900カットくらいある。この数は、相当数のもの。10 年前だったらできなかったと思います」

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