2021年4月5日 18:00
20歳になった「さくらしめじ」がお芝居と歌で魅せた有観客ライブ「会えなかった時間が僕たちの歌を深いものにしてくれた」
と怒れば彪我は雅功を「周りを見ずに突っ走ってばかり」と非難をする。「もう一回言ってみろよ!」と雅功は彪我の胸倉をつかみ、一触即発の空気に!先ほどまであんなに仲良く歌っていたのに、雅功は「お前の顔なんか2度と見たくない」と言い、彪我は黙って姿を消してしまう。さくらしめじの歌がみんなを幸せにし、その幸せパワーできのこに花が咲かせる……という単純な話ではないのだ。
歌なら気持ちが伝えられる
一度ステージから立ち去った2人はエレキギターを手に再び登場し演奏したのは『たけのこミサイル』。歌の最中もケンカは収まらない。言葉だけではなく、ギターの音、互いの歌声で殴り合っているようだ。圧倒されたかのように、シンと静まり返る客席。声を発することは禁じられた公演だが、それさえも演出のひとつのように感じられる。
ひとり、ステージに現れた雅功は強がりを言う。「ひとりのほうが気楽だな」しかし、そんなのは本心じゃない。静かな中野サンプラザに、雅功の小さな寂しい言葉が響く。
本当はケンカをしたいわけじゃない。謝るきっかけさえあれば。
後から姿を現した彪我も何か言いたげだ。でもうまく言えない。
「言いたいことはきっと似たようなことだよね」