高橋文哉は何のために働くのか「自分のために頑張るだけでは限度がある」
「中学のときにバレーボールをやっていたのですが、ちょうど『ハイキュー!!』の連載が始まった時期で。よく『ハイキュー!!』の真似をして技の練習をしていました。部長もやっていたので、部長とはどういうものかも『ハイキュー!!』で学びました。『ハイキュー!!』で描かれている精神は、中学生の自分にはあまりにも大きかったけれど、それを自分の中で一生懸命咀嚼することで頑張るきっかけにしていたところはあったんじゃないかなと思います」
ピュアなティーンエイジャーだった頃に摂取したエンタメは、今も高橋の血肉となっている。
「この間、映画(『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』)も観に行きました。ずっとバレーボールを楽しいと言わなかった研磨が初めて楽しいって言うんです。僕はそこに感動して。楽しいっていう感情がどれだけ素晴らしいものなのか。
改めて気づかされましたね」
人の役に立ちたい。その一心で配達員になった丸子。何のために、誰のために、働くのか。それは、すべての社会人にとっての永遠のテーマだ。もちろん高橋も例外ではない。
「僕もこの仕事を始めた最初のきっかけは、誰かの役に立ちたいという思いでした。