佐藤寛太、『不死身ラヴァーズ』で素を暴かれる「こんなに恥ずかしかったのは初めて」
見上さんと対談したときに分かったことなのですが、ふたりに対する演出が違っていたみたいなんです。見上さんはロジカルな演出を受けていたらしいのですが、俺には説明もなく「もう1回いこうか」という感じでした。俺はずっと構っていてほしいので、もっと細かくダメ出しをしてもらいたかったんですけどね。でも監督の中に理由があったんだろうなと思います。
――走ったり、突然側転したり、体を使うシーンも印象的でした。
佐藤最初は側宙をするつもりだったんですけど、無理でした(笑)。中学生くらいまでは運動ができる男子がモテるってことなんですかね?自意識と思春期の狭間で異性に手を握られると急に側転をしちゃうのが中学生、ってことかもしれない。監督から最初に「側転できる?」って聞かれたので、大事なシーンなんじゃないかと思います。
――完成作を観た感想をお聞かせください。
佐藤こんなに恥ずかしかったのは初めてでした。お芝居をしている感じはあまりなかったので、自分の素を見ている感覚になったのかな、と。自分の映画を初めて見たときぐらい……、いやそれ以上に恥ずかしかったです。いつもはあの芝居はもっとああしておけばよかったとか、具体的に思うんですけどね。