稲垣吾郎の対人関係論「根本的に人に期待しないところがある」
茂巳の留亜の会話の中で「手放す」という言葉が印象的に用いられている。稲垣吾郎にとって「手放す」という感覚は近いものがあるだろうか。
「それがなかなか手放せないんですよ。ミニマリストみたいなものに憧れがあって。物が少ない中で生きてる方が得られるものも大きいし、身も心も楽になる気がして、断捨離とか実践はしてますけど、なかなかね…(笑)」
そう困ったように苦笑いを浮かべる。度重なる断捨離を経ても捨てられないものと言えば何があるのだろうか。
「やっぱり自分の今までの作品とかCDとかは捨てられないですよね。別に捨てる必要はないんだけど。
自分の作品を見返すかといえばそうでもないから、データだけ残して、物は捨てるというのも考えはするんだけど、やっぱりそこは今までやってきた証として残しておきたいというか。単にデータだけ残っても、それだけじゃないしねっていう気持ちがあります」
捨てられない悩みは尽きない。
「あとは人からいただいたものとか。絵とかもそうですし、記念品とかトロフィーとか。もうどうしようもなくて、うちの物置部屋にまとめて全部置いてあります。けど、よく考えたら物置部屋って何だよっていう話じゃないですか。