佐倉綾音が感じた“声をあてること”の難しさ「ホラーというジャンルの間口になれたら」
最後にモリースに投げかける言葉はかなり大人だなと思っていて。実はラストシーンが一番難しかったですね。そこまでにソフィーが至った感情や経験というものの流れをかなり考えました。
──最後はソフィーの成長が入ることを踏まえて最初から演技を組み立てていったんですね。
そうですね。ただ、途中で逃げ惑ったり、感情を解放するシーンが続いたので……。彼女の中では数時間経っているものの、私は1分で気持ちを切り替えないといけないので少し苦戦したところではあったのですが。なるべくシームレスに繋がるようにと意識して演じました。
感情を解放するお芝居は好き
──叫びだったり、息遣いだったり、特殊なシーンが多かったと思うんですが、収録の際に印象的なエピソードがありましたら教えてください。
私は普段アニメーション畑で声優の仕事をさせていただいているんですけど、吹き替えでの芝居はかなりアニメーションとはアプローチが自分の中では違うなと感じていて。もちろん、同じアプローチでしっかりと演じこなす方もいらっしゃると思うんですけど、私は少し分けて考えています。特に生身の人に声を当てるのは、かなり自分の中でプレッシャーが大きいんですよね。