佐倉綾音が感じた“声をあてること”の難しさ「ホラーというジャンルの間口になれたら」
これからも、どちらかというとそういうアプローチでお仕事をしていきたいですね。
──出会いを大事にしていくスタンスで。
そうですね。「この仕事をしたら自分にどんな影響が出るのかな」と考えるのは、難しいけれど楽しいことだなと思います。
──ホラーが苦手ということでしたが、佐倉さんなりのホラーの楽しみ方をご提案していただけると嬉しいです。
エンターテインメントを私たちが求める理由って、現実では起こり得ないことを追体験できるところが大きいと思うんですけど、それの最たるがホラーや、この作品の中にもあるような現実離れした事象に関する作品だと思います。周りでも感受性を揺さぶられることに飢えている人が意外と多くて。だからこそジェットコースターに乗る方がいたり、それこそホラーを見るのが好き、お化け屋敷が好き、という方がいると思うんですよね。
ホラーはそういう飢えへの栄養になるものだったりもするもの。それが人生にとって必要かどうかは人それぞれだと思うのですが、ホラーが大丈夫な人生に興味を持ってみるのも楽しいのかな、なんて思ったりしています。ずっと好きなものばかりを摂取していてもつまらない、と思うタイプなので、たまには少し味見してみるのもいいですよね。