全点日本初公開!『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』 展示の様子をレポート!
18世紀後半からイギリスでは、「絵のような(ピクチャレスク)」と言われる不規則で荒々しい自然を描いた風景画が流行した。コンスタンブルやターナーというロマン主義風景画のふたりの巨匠の作品をはじめ、イギリス風景画の隆盛をたどる。
第6章会場風景
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》1829年
最終章となる第7章では、19世紀フランスで進んだ近代絵画の改革とイギリスとの関係に着目。アングルから印象派を経て、ゴッホ、ゴーガンに至る流れを、イギリスの視点からひも解いていく。
ポール・セザンヌ《プロヴァンスの丘》1890-92年頃
クロード・モネ 《睡蓮の池》 1899年
ピエール=オーギュスト・ルノワール 《劇場にて(初めてのお出かけ)》 1876-77年
同章のラストを飾るのはゴッホの《ひまわり》。これは、ゴッホが共同生活を送る畏友ゴーガンのために制作した4点のうち、最後に描かれた作品だ。先に描かれた作品では背景が青い色だったのに対し、この絵の背景は明るく淡い黄色。輝くばかりの色彩を、その目で確かめてほしい。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年
レンブラント、フェルメール、ルノワール、モネ、ゴッホなど、巨匠たちの名画がずらりと並ぶ同展。