2024年3月11日 17:00
死刑囚役に挑戦した橋本良亮「作り手や受け手の予想を超えて、圧倒できる存在になっていきたい」
橋本プレッシャーでした(笑)。原作小説にも「爽やかなイケメンが前から歩いてきた」みたいな描写があって。ドラマの中では礼子(蓮佛美沙子)がずっと褒めてくれますし。困ったなと思いましたけど、なんとか自分を信じてやりました。
――裁かれる側の大渕はもちろん、大渕の事件を連載小説にする主人公の編集者も、大渕と獄中結婚した礼子も、登場人物たちは全員、“黒い感情”に絡め取られていきます。
橋本大渕である僕が言うのもなんですけど、みんなどうしようもない奴ら(笑)。裏表があって、「まさか、こいつが?」「いや、違うな。まさか、こいつが?」の連続なんです。
ある意味、全員が主人公のドラマに感じられて、それがいいなとも思いました。ひとりひとりが個性的で、全員がカギを握っている。物語を受け取る皆さんはパズルを組み立て、また壊して……の繰り返しになると思うんですけど。
――二面性があって、ひと筋縄ではいかない人物だらけで。
橋本でも、それが嫌だなというよりは、助けたい気持ちになりました。この物語の中に僕自身が入るとしたら、理解して、ひとりひとりを助けたい。実際は、確実に飲まれちゃうでしょうけど。皆さん、圧がすごいので、気で溶かされちゃうと思います(笑)。