2024年2月26日 12:00
見上愛、俊英・清原惟監督作品で得た感覚「優しさと若干の隠している恐怖みたいなものが出ている」
という。そんな不安を見上は清原監督との顔合わせのとき、ストレートに伝えた。
すると清原監督からは「テンションの上げ下げがあまりない、淡々とした女の子であってほしい」というオーダーがあったというと、友人が亡くなったという事実についても「あまり感情をあらわにすることなく」というヒントをもらったという。
もともと、清原監督の『わたしたちの家』を観ていたという見上。「監督が作り出す空気感の共有はできていた」というと、監督の言葉を聞いたことで脚本を読んだときの不安は解消されていった。
見上は「監督のホワっとした感じに包まれるような現場で、とても優しい空気が流れている撮影でした」と振り返ると、劇中で多用される長回しのシーンについて「私が自転車で走るシーンなども、ほぼワンカットで。タイミングが合うまで実際に何度も坂を上り下りするので、息切れの音などそのまま使われています」とリアルさを大切にしていると感じた。本作では映像に音を入れるアフレコも行われなかったという。
「監督の意図していることに寄り添いたい」
ミニマムな撮影チームで臨んだ本作。見上が印象に残っているのが、スタッフ、キャストの距離が近いこと。