くらし情報『「六月大歌舞伎」開幕 澤瀉屋の演出の『傾城反魂香』、松嶋屋の親子孫三代が共演の『義経千本桜』を上演』

2023年6月5日 11:10

「六月大歌舞伎」開幕 澤瀉屋の演出の『傾城反魂香』、松嶋屋の親子孫三代が共演の『義経千本桜』を上演

歌舞伎座「六月大歌舞伎」


歌舞伎座6月公演「六月大歌舞伎」が、6月3日(土) に開幕した。

昼の部は、近松門左衛門による義太夫狂言の名作『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)』。澤瀉屋の家の芸を集めた「三代猿之助四十八撰」のひとつで、今月は昭和45年(1970) に三代目市川猿之助(現・猿翁)が補綴・演出をして復活上演した澤瀉屋の演出で上演する。

幕が開き、絵師の浮世又平(市川中車)、女房おとく(中村壱太郎)の夫婦が花道より登場すると、期待感の高まりに客席からは大きな拍手が送られた。師匠の土佐将監(中村歌六)から土佐の名字をもらいたいとの願いを抱く二人を、先月93歳の誕生日を迎えた市川寿猿演じる女中お百が出迎え、客席を和ませる。

そこへ、百姓に追われた虎が藪の中から出現。これを絵から抜け出た虎と見破った将監に、又平と又平の弟弟子・修理之助(市川團子)の二人が自分にかき消させてほしいと願い出るが、将監は修理之助を指名。修理之助は見事に筆の力でその虎をかき消し、土佐の名字を許されることに。
修理之助が土佐の名字を許されてから又平夫婦が登場する演出に比べて、澤瀉屋の演出は夫婦が現れてからこの件があるので、目の前で弟弟子に先を越される又平の哀れさが強調され、後の展開に厚みを持たせる。

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