くらし情報『【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)』

【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)

谷尻さんの巧みな話術にどんどんと引き込まれていく、沢村さん。連載最後となる今回は、谷尻さんが家をつくるときに大事にしている“愛着”の考えや仕事にまつわる思考法、そして建築家に家を建ててもらうときに押さえておきたいちょっとしたコツまで、幅広いテーマで語ってもらいました。最後に、男性必見のお話も⁉

答えを出さないで考えさせることが、大事

目次

・答えを出さないで考えさせることが、大事
・沢村さんが監督を経験して変わったこと
・愛着があるものなら、不満や不便さも我慢できる
・谷尻流、アイデアの出し方
・建築家に理想の家をつくってもらうための、コツ
【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)


沢村一樹さん(以下、沢村さん):話を聞いていると、建築家という仕事は引き出しがたくさんないとできませんね。

谷尻誠さん(以下、谷尻さん):そうかもしれませんね。とにかく、お施主さんとコミュニケーションをとらないとできない仕事です。変な話、1億円で家を建てたい人は3億円の要望を言ってきますし、3,000万円で建てたい人は5,000万円の要望を言ってきます。要するに、自分の持っているお金より低いオーダーをするお施主さんはいないんですよ。必ず、自分の持っているお金とゴール地点が乖離(かいり)しているので、それをどう調整するかが必要なんです。


沢村さん:その妥協点を探りつつ、新たなアイデアを提案していく姿勢はすごいですよね。でも、誰でもできるわけではないと思います。

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