くらし情報『【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)』

【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)

早くゴールするには、いろんな人と話して答えを見つける方が早い。自分以外の人に球を投げれば、思いがけない球が返ってくる。結果、化学反応が起きて、ゴールに早く近づける。

沢村さん:だから、人と話したり遊んだりするんですね。

谷尻さん:「いつ何時も、君のことを考えているよ」という言葉がありますけど、実際、そんなことないじゃないですか。ただ、「僕が君と違う行動をしていても、その行動の内容を君にいつも伝えたいと思ってる」というニュアンスは、その言葉に含まれていると思います。だから僕の場合、遊んでいても他のことをしていても、いつも建築に全ての矢印が向いているんです。

例えば、ライブに行ってみんなが盛り上がっていたとすると、僕は「この曲はこんなテンポだから、みんな踊るんだな」っていう風に考えます。
人が「楽しい」って思う瞬間には必ず論理があるから。遊びながら、ロジカルに考えてしまう。

沢村さん:谷尻さん、図書館で勉強はしませんよね?

谷尻さん:しないですね。

沢村さん:図書館で勉強ばかりしてたら、そういった感覚は生まれなそうだもんなぁ。

谷尻さん:だって、静かな空間に一人だと、違うことをしたくなっちゃいますよ。

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