万が一のときの備えに。お煎餅屋さんが作った、おいしい非常食
いつなんどき遭遇するのかわからない自然災害。万が一のときのために日頃からの備えが肝心です。ひと昔前まで、非常食というと乾パンやレトルトが主流でしたが最近ではパンやおかゆ、クッキーなどバラエティに富んだメニューが続々と登場しています。今回はそんな新しい非常食のなかから、お煎餅屋さんが作る“おいしさ”にこだわった非常食セットを紹介しましょう。
名物「草加せんべい」を保存期間3年の非常食に
《おいしい非常食セット》というネーミングで、おせんべいを非常食として販売している〔山香煎餅本舗〕。埼玉県草加市で誕生し、創業47年を迎える草加せんべいの専門店です。おせんべい屋さんがなぜ非常食を手がけることになったのでしょうか。その理由について伺うと、こんな話をきかせてくださいました。
「非常食を作ったのは2011年3月に起きた東日本大震災がきっかけでした。“食べ物がないので、すぐにせんべいを送ってほしい”と、震災直後の宮城県の取引先から弊社に連絡があったのです。水などで調理する必要がなく、そのまま手軽に食べられるせんべいは災害時の非常食として役に立つと思い、開発を始めました」
もともとおせんべいの賞味期間は3~6ヶ月ほど。