「リノベーション分野は今後さらに大きく成長する」〜HEAD研究会理事長・松永安光〜
「そうです。日本の建築文化というのは先進国の中でも変わっていて、例えばヨーロッパなどは歴史保存的な政策、考え方もあって、既存の建物をどうリノベーションするか、ということが建築だという考え方が根底にあるわけです。世界的に見るとそちらの方が主流なんですね。でも先ほども申しましたように我が国では新築こそが建築を中心という考え方が依然としてある。これを変えていかなければならないし、変わっていくと思っています。」ー現在の主な活動内容は?「一番はエンドユーザーに対する情報開示ですね。例えば建材や部品など、今どんなものがあってどのように使われているか、をエンドユーザーに知って欲しいという側面からの活動がまず根幹にあります。一例として我々HEAD研究会では毎年ベストセレクション賞というものを認定していまして、そういった活動からまずは知っていただければと考えています。それにタスクフォースというラボのような活動をやっております。
こういうことを民間レベルでやっているところはあまりないと思いますし、その道のトップの方々を招いているので、国内最高レベルであるのは間違いないですね。もう一つ、ユーザーファーストとはどういうことかというと、ユーザー=発注主と直接接している不動産管理業がまず大事だ、ということでその部門にも力を注いでいて、アイデアを持っている造る側と、造って欲しい不動産オーナー側との接点を繋げるということにも注目していますね。