老舗下着メーカーがアパレルに参入、女性の体を60年研究した独自の知見で「服と下着の境界を超える服」への挑戦
(ワコール広報・久保優果さん)
ここ数年、カップ付きインナーを下着ではなくファッションアイテムとして着こなす動きが出てきたと久保さんは分析。近年のシアーアイテム、背中・肩を出すトップスの流行もカップ付きインナーという選択肢を後押しする背景になっている。
「下着って以前は『他者に見られる』という視点で選ぶということも少なくなかったと思うのですが、今は『自分のために、自分の好きなスタイルを選ぶ』という視点の方が多いのではないかと市場の変化を見て感じています。だからトレンドのデザインやテイストにもすごく広がりが出ているのかなと。『OUR WACOAL』としても、今後も変わっていく女性の思いを受け止めながら、着たいなと思うお洋服を制限をかけずに楽しめるためのアイテムとして寄り添っていきたいですね」(村井さん)
カップインウェアはニットにまで広がり、同ブランド秋冬商品としてVネックやオフショルダーのニットにカップを付け、一枚で着用できるアイテムを今後は発売予定だという。女性の今の思いを敏感に察知し、老舗下着メーカー独自の知見によって実現する同ブランドの可能性は、これからも広がり続ける。
※1:ワコール調査:20代~50代女性 計300名(2015年3月/2016年3 月ともに実施)
(取材・文/原智香)
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