『西園寺さん』松村北斗の”繊細な演技”に制作陣も圧倒された ドラマP「いつも心が揺さぶられました」
若菜さんがいるだけで現場は明るくなるし、カラッとしていながらもいつもさりげなくいろんなことに気をかけてくださる。西園寺さんは台詞も多いし、主人公なのでやはりどうしたって出ずっぱりになります。とても大変だったと思うのですが、いつも穏やかで明るくて、ポジティブな空気を醸し出してくださっていました。現場のワクワクする空気は若菜さんが作ってくれていたと思いますし、そのお芝居の力でいつも現場のモチベーションを上げてくれていたことに感謝しています。俳優さんとしてもずっと好きなかたではありましたが、人間力も本当に本当に魅力的で。この数ヶ月一緒に過ごして、ますます大好きになりました。
■松村北斗が築いた倉田瑛茉との信頼関係が、ルカを輝かせた
――複雑な役どころを演じた松村さんのお芝居はいかがでしたか?
松村さんのお芝居の繊細さには圧倒されました。演じているように見えないというか、お芝居に見えない瞬間があるんです。
「楠見俊直」という人がここにいる、という感覚になるというか。第1話や前半のまだ心にシャッターがある状態の楠見の頑なで張り詰めた空気感、中盤の西園寺さんや周りの人に心を開いて柔らかくなった変化、そして後半に西園寺さんと過ごした日々の影響の大きさを感じさせるような新しい表情や感情…それまでまとっていた鎧が少しずつ剥がれ落ちていく楠見の変化を、驚くほど丁寧に繊細に積み上げてくださって。