星野真里×加藤ローサ『きみ継ぐ』 原作者とドラマ側で合致した思い、女性同士の恋と親子愛に「少し前は断られることも多かった」
とうれしくなりました。桜のまっすぐで少し不器用なところだったり、萌音の誰もが恋してしまうような明るくて素敵な笑顔だったり。星野さんもどこかのインタビューで「(加藤について)萌音がコミックから飛び出してきたみたい」とおっしゃっていましたが、原作を読んでくださった方ならきっと同じような感想を持たれるんじゃないかなと思います。
──小川先生にとっては長編デビュー作に続く2作目の実写化です。先生のどんな作風がドラマ制作者に“刺さる”のだと自己分析されますか?
【小川まるに】特にドラマ化を意識して描いているわけではないのですが、本作は韓国ドラマに背中を押されたところがありました。最近、韓国ドラマをはじめ、エンタメ業界では異性同士だけじゃない恋愛を描いた作品がとても増えています。もともと女性同士の恋愛ものを描きたいと思っていたのですが、少し前まで商業コミックの分野では、「こういう題材はあまり読まれない」として断られることも多かったんですが、時代が変わりつつあるのを感じていて。シーモアコミックスの編集者さんに提案したところ、すぐに「やりましょう」と言っていただけたという経緯があります。
──たしかにドラマやコミックには時代が映し出されますね。