星野真里×加藤ローサ『きみ継ぐ』 原作者とドラマ側で合致した思い、女性同士の恋と親子愛に「少し前は断られることも多かった」
私も同じことを考えながら描いてきたので、きちんと意図を汲んでくださったことを本当にありがたく思っています。
──実写化にあたって、先生のほうからドラマ制作サイドに「ここは大切にしてほしい」とお話ししたことはありましたか?
【小川まるに】わりと早い段階で脚本を見せていただいて、原作を理解してくださっていることがわかったので、特にすり合わせする必要はなかったです。ドラマオリジナルの要素もありましたが、キャラクターについてしっかりと掘り下げてくださっていたので、そこはドラマでどう描いてくださるか楽しみにしています。しいて言えば、このお話はラブストーリーの要素もありつつ、家族の物語でもあるので、どちらかに比重が寄りすぎないようにとはお願いしました。
──読者には女性が多いと思いますが、桜と萌音、どちらに共感する人が多いのでしょうか。
【小川まるに】どちらも母親として子どもを宝物のように愛しんでいるという点では、おそらく多くの方に共感していただけるのかなと思います。ただ、初恋をずっと心の中で大切にしてきた桜に対して、その思いを受け止めなかった萌音を「嫌なやつ」と思ってしまった方も、もしかしたらいたかもしれません。