名セリフと味わう、大人女子的ジブリ映画案内 Vol.3『風立ちぬ』
あわせて観たい、ドキュメンタリー『夢と狂気の王国』
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先述の通り、『風立ちぬ』は、宮崎駿監督が一旦は引退を決意することになった、ひとつの区切りといえる作品です。観客側も、本作にこれまでの宮崎駿作品の痕跡やテーマを感じとらずにはいられません。そういった背景を踏まえながら、もっと深く作品世界を楽しみたいという人にオススメなのが、『夢と狂気の王国』という作品。これは、映画『風立ちぬ』の制作過程をとらえたスタジオジブリのドキュメンタリーです。宮崎駿監督の創作現場はもちろん、ジブリを支える鈴木敏夫プロデューサーの仕事にもスポットが当てられています。そして、宮崎駿の先輩であり、数々の作品で一緒に仕事をしながら切磋琢磨してきた高畑勲監督のエピソードも。高畑勲、宮崎駿両監督のアニメーション映画制作を原点にスタートした、スタジオジブリの軌跡を知る貴重な映像作品となっています。また、先に『風立ちぬ』を観た人は、主人公・二郎役の声優さがしに難航し、決定にいたるまでの経緯など、映画完成までの舞台裏を知ってさらに楽しめること間違いナシです!
さて、ここまで3回に分けて、大人にオススメしたいジブリ映画をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。