御朱印帳をもって、美味しいものに出会う旅ー福岡 その3
ウッドデッキの向こうには、緑色の田んぼが目に鮮やかです。緑は目に優しく、気持ちを穏やかにしてくれます。風景が食事をするための一つの要素になっていて、都会のレストランでは絶対に味わうことのできない醍醐味がここにはあるのです。
まず、アミューズから。トリュフの上に玉蜀黍のスープのエスプーマ。刻一刻と溶けていくので、写真を撮っている場合ではありません。お料理は10皿ほどで、ワインはペアリングでお願いします。この日は、熊本のワイン「菊鹿シャルドネ」を飲むことができました。
グラスに注がれたワインを出されたら、日本のワインとは思わなかったはず。濃密なシャルドネです。入手困難なワインと聞いていましたが、それを飲むことができたのもラッキーでした。日本の、しかも熊本でワイン?自分の持つイメージは固定観念化しているようです。工藤シェフのように、自由な発想を持ちたい、ここに来るといつもそう思います。
とても綺麗な一皿は、イシダイとすもも、そして梅干しを使ったお料理です。本当にため息がでるくらい美しくて、イシダイの旨味にすももの果実味の柔な酸味、そして、もう少し強い梅干しの酸味が効いていて、外の暑さをすっかり忘れさせてくれる爽やかな味わいでした。