写真展 永遠のソール・ライター Forever Saul Leiter 素晴らしい写真で豊かな気持ちになります
パッと明るくなるというよりは、落ち着いた色味の世界が広がります。今回の写真の中でも、特に好きな写真は、広告などに使用されている「薄紅色の傘」(1950年代, Purple Umbrella)という写真です。薄紅色の傘の向こうに見える地面はもちろん雨で濡れていて、その上を走る赤い車と、その影が水面に映るという構図。傘で空は見えないけれど、路面に映る空は明るく見えて、雨も悪くないな、と思えるような、明るい気分になる写真でした。実物は、大きめにプリントされていて、実際に目の前にすると、見惚れてしまいました。展示されている写真の多くは、2LやA4くらいの大きさで、近寄らないと観えないという悩みが生まれますので、いらっしゃる場合は、空いている時期を狙った方が良いと思います。
次は、ファッションの世界です。目にしたことがある金色のように見える帽子を被り、グリーンのコートを着たモデルの写真、これは、ライカギャラリー東京にも展示されていましたが、素敵な写真です。
モデルが寄りかかっている車と手前にいる人が開けたドアの色が同じで、その二人の間にある駐車禁止の赤い標識がアクセントになっていて、お洒落です。