と監督のマット・リーヴスが語る通り、本作には繊細な感情表現に長けた俳優たちが集まった。『ダークナイト』トリロジーや『裏切りのサーカス』などの名優ゲイリー・オールドマンは、生き残った人間を率いるドレイファスを熱演。徹底的に猿たちを憎む理由が明らかになる場面は思わず涙がこぼれる名シーンになっている。また、シーザーと粘り強く交渉を続ける中で彼と友情が芽生えるマルコムを演技派俳優のジェイソン・クラークが演じている。クラークは「猿と人間はどちらも、相手に対する不信感や責める気持ちが強いんだ。人間の視点から見ると、彼らはウイルスのせいで味わった苦しみに対して怒りを感じている。10年前にラボでウイルスを作ったのは人間だったにもかかわらず、人間はその起因となった猿を不当に非難しているんだ」と説明。人間たちが愛する家族をこれ以上、失いたくないと思う一方で、猿のシーザーもまた愛する妻や息子のことを想って苦悩する。
本作はアクションがふんだんに盛り込まれたアクション大作でありながら、人間のドラマ、猿のドラマの両方に感情移入できるシナリオになっており、タイトルには登場していない“人間”のドラマにも注目したいところだ。『猿の惑星:新世紀(ライジング)』
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