と振り返る。「最終的に僕が見つけたテーマは“他のみんなとは違っても、世界は君を受け入れてくれるよ”というものだ。短所は実は長所なんだ」
さらに本作は、これまでピクサーが描いてきた“家族”に関するドラマでもある。彼らは様々な舞台やキャラクターを扱いながら、様々な角度で繰り返し“家族”の物語を描き続けている。スタントン監督はその理由を「僕らはみんな家族を持っている。そして、僕らはみんな、お互い家族のように生きている」からだと説明する。「僕らはみんな、人々が結婚し、子供が出来て、子供たちが成長するのを見て来た。僕の子供たちはもう出て行った。
他の人たちの子供が去って行ったり、成長するのを見てきた。それは、ここでの生活の一部だよ。だから、たとえそういうことをしないでおこうと思っている時でも、家族のことが、ストーリーの中に入り込んでくるんだ」
ピクサー作品は、人間が暮らしていく上で、自然に存在する“家族”の関係を描くことで、幅広い年齢の観客を魅了し、観客が年齢を重ね、経験を積むことで同じ作品の違うポイントに共感できるようなストーリーを描いてきた。それは『ファインディング・ドリー』も同様で、この夏、多くの観客の共感を集めるだろう。