男同士の恋愛が義務!禁断の現場から 『露出狂』をレポート
オール男性キャストによる舞台『露出狂』の初日が、いよいよ7月26日(木)に迫った。作・演出の中屋敷法仁にとっても、14人の出演者にとっても、PARCO劇場への進出が飛躍の一歩であることは間違いない。“愛憎×群像×スポ魂活劇!”と銘打たれた舞台で、それぞれの個性がどう発揮されるのか。稽古場の様子を取材した。
『露出狂』公演情報
サッカー部員たちが織りなす学園モノだが、中屋敷が描くと、事は単純に運ばない。チームの結束を固めるために部員同士で恋愛すべし、という“鋼の掟”にしばられた男子たちのラブ&バトルがアグレッシブに繰り広げられる。もともと『露出狂』は、中屋敷が率いる〈柿喰う客〉の公演として、2010年にオール女性キャストで上演した作品だった。「俳優が引き立つ作品を作りたかった。
俳優の魅力をむき出しにしたい、というのもタイトルの由来のひとつです」と中屋敷はいう。
ステージの中央には、山をかたどったような舞台装置が大きく陣取っている。中屋敷によると「安定した場所はどこにもありません。常に足先まで全身むき出しの状態で見られてしまう。モチーフは動物園の猿山です」。俳優は、日常会話にはないハイテンションとスピードでセリフの応酬をしつつ、山を上下に行き来しなければならない。