落語家・笑福亭鶴瓶が魅せる「THE オリジナルな話芸」を
50歳から本格的に落語と向き合うようになった笑福亭鶴瓶。春の「鶴瓶噺」と秋の「落語会」というふたつの“ライブ”が、生の鶴瓶に触れられる二大チャンスとなった。そのうちのひとつ、『ゆうちょ 笑福亭鶴瓶落語会』が今秋開催される。落語家・鶴瓶に話を訊いた。
『ゆうちょ 笑福亭鶴瓶落語会』チケット情報
「今年の構成はまだ詰めているところなんですが、ラストでやる噺は決めました。師匠(六代目笑福亭松鶴)の十八番だった『鴻池の犬』という上方落語の古典です。鴻池という名家にもらわれた黒犬と、そうではない人生を歩んだ兄弟犬たちが登場する噺なんですけど、物語の佳境で犬自身がしゃべる場面があるんですよ。それで、犬の表情を研究しておこうかなぁと思いまして。
犬のDVDを買っていくつか見てみたんですけど、ダメやったんです。なぜかと言うと、野良犬やないから。この噺に登場するのは野良犬ですからね。そしたら、たまたま仕事でブータンに行ったら、まぁ、野良犬だらけで。じーぃっと見てました。おもろいんです、ブータンの野良犬が(笑)」。
研究目的の話ですら、鶴瓶ならではのエピソードに溢れているのが、この人らしい。そんな独自のアプローチによって生み出されるのが鶴瓶がいう「THE オリジナルな話芸」。